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2004年 04月 30日
内政干渉。
なぜ撤退なのか
# Eccentric!@kazzさんのトラックバックです。

政治というものが、その国の利益を追求するだけでなく、その他の国全体を視野に入れた後に、自分の国の利益とそれに伴う隣国等(あらゆる意味での隣国)への影響を考えるというのは、グローバル化とか呼ばれるはるか昔からの議題でした。
「内政干渉」は国と国とのバランスを崩し、その覚悟が必要なす政策だと思います。


# 自衛隊に「頑張って欲しい」と思う理由(補足)。

派兵反対派は選挙で結果を出せなかったのだから、今さら撤退を唱えるべきではない。と解釈していいのでしょうか?
いえいえ、「唱えるべきではない」とは言ってもいないし、思っていないです。
最初から、派兵反対だった人が今も派兵反対(撤退賛成)だとして、それを否定する理屈が(自分には)ありません。
また、最初は賛成だったが今の状況を見て、「撤退が良い」と思ったとしても、意見として尊重します。
そしてその結果、7月の選挙で自民党が大敗して、「自衛隊撤退」となって欲しいと自分も思います(希望的観測ですが)。

では、何故「頑張って欲しい」と思うのかといいますと、、、
「自民党が決定した事」で自衛隊が派兵になったのであり、自衛隊が決定してイラク派兵になったわけではないので、その政策の批判を自衛隊に向けずに、批判は自民党と(それを止められなかった自分を含む)国民に向け、イラクに派兵されている自衛隊には「頑張って」欲しいと思ったのです。
(前回も書きましたが、今の自衛隊に出来る事は限られているのですが。。。)


>日本もアメリカがおこなった「イラクへの内政干渉」に加担した以上、最後まで責任を持つべき
私はこれには心情的には賛成、方法論的には「ん?」です。

アメリカのイラク侵攻が、フセインという独裁体制のもとではあるけれど、曲がりなりにも統一されていたイラクという国家の枠組みを崩壊させ、国際テロ組織の流入を許し、イラク国内だけでなく、中東全体を不安定にさせるであろうこと、それらは侵攻前から判っていた事です。日本は確かに加担しました。それも積極的に。では最後までそれを貫くべきでしょうか?

「内政干渉」をしてしまった以上、「貫くべきでしょうか?」と聞かれれば、「貫くべき」と答えます。
そして「貫くべき」なのは自衛隊の派兵ではなく、日本が「内政干渉」に荷担したというスタンスです。
# 現在の自衛隊派兵に変わる案があれば、その方法は何でも良いんです。

スペインのように撤退をした国もありますし、これからも増えるかもしれません。
それが「国益(対米)を考えて派兵」から「自国の安全を考えての撤退」となると、無責任とも感じます。

「あなたは2500万イラク国民のトップになる。彼らの希望、夢、悩みなどすべての責任を背負い込むことになる」
パウエル氏がブッシュ大統領に戦後処理問題に対して警告した言葉とされています。
その「背負い込んだ」アメリカに追従したのは、今の段階では間違いだったと思います。
何よりも間違いだったのは、国益と自衛隊(含む憲法)の議論が中心で、イラク戦後処理問題に対する議論がほとんど無かった事です。
その議論も覚悟も無いまま、自衛隊を派兵したツケをこれから払う事になるかもしれません。

「内政干渉」自体が間違いだったとして、それも「貫くべき」か?と聞かれた場合は、また問題が変わってきますが、「貫くべき」というよりは「貫いて欲しい」というのが正直な感想です(後述)。

国家の政策、外交政策も同じです。誤りを認め、そのことを内外に表明し、新たな方針を策定し、実施する。日本はこれがヘタですが。
まったく同感です。
「新たな方針」が無く、また「無責任」と批判されたとしても、それを甘んじて受け止める覚悟があれば良いと思います。
ただ、政府を批判する時に、それが己の批判である事に感じている人が少ないように、国家が誤りを認めた時にそれが自分達の責任だと感じる人が少ないと思います。
この政治に対する脱力感(?)が一番の「無責任」かな?と思っています。
と、話が脱線してきました、すみません(ペコリ)。

前回の補足した形でまとめると
1-a、前回の総選挙で自民党が勝ち、その自民党が決定した事だから(前述)。
1-b、自衛隊派兵の批判は政府へ。派兵された自衛隊は現状のベストを尽くして欲しい(補足)。
2-a、日本もアメリカがおこなった「イラクへの内政干渉」に加担した以上、最後まで責任を持つべき(前述)。
2-b、自衛隊派兵以外に「内政干渉」をした現状の代替案が無い(補足)。
以上が、自衛隊に「頑張って欲しい」と思う理由です。


ついでなので、イラクの話を(なぜ理不尽でも「武装平和」に賛成なのか?)。
しかし、治安と言っても、掃討作戦という名の殺戮や、弾圧しか方策のない米軍です。このままイラクを任せること、またそれを支持する日本政府を放置することは、イラクの市民、女性や子供の命、を考えるからこそ、出来ないと思うのです。

現状は、イラクとアメリカの単純な戦いだけではなく、イラクのゲリラ兵によるイラク人の犠牲者も多数出ています。
この辺りは、CNNがアルジャジーラに「報道内容が正確では無いのでは?」と指摘している部分ですね。
イラクは多言語多民族の国で、フセイン政権下でシーア派やクルド人が弾圧されて来たわけであり、その鬱憤が今出てきているんだと思います。

フセインに対してもブッシュに対しても「NO!」というのが、先日のCNNが調査したアンケートにも出ています。
また、アメリカ軍の中には国籍を取る為にラティーノが在籍していて(具体的な人数はわかりませんが、多いといわれている)、イラク人に対して過敏な反応をしてしまっているといわれています。
その状況下で、アメリカ軍における「武装平和」は無意味だとも思います。
しかしながら、「武装平和」以外の具体的な解決策が思い浮かばないのです。
アメリカの武装平和に頷けないのは、武力で押さえ込むことに対する嫌悪感ではなく、こうした背景とイラクで失われ続ける無辜なる命に思いを馳せるからです。
イラクでは、イライラ戦争を境に、多くの命が亡くなって来ました。
アメリカを中心とした経済制裁では160万人の人々が飢餓や医薬品の不足で亡くなったとされています。
# イラク政府の発表であり、イラク政府はこの発表で経済制裁を打ち切る為の材料に使ったとされている。
# また経済制裁解除後もその状況は続いたといわれている。
恐らく、イラクからアメリカ軍が撤退したとしても、飢餓や医薬品の不足で亡くなる人は減らないだろうし、多民族間での争いは絶えないはずです。

ライフラインの確保を終えてからアメリカ軍が撤退。というのが最低ラインだと思います。
が、ライフラインを確保する為には、その地域の治安維持が必要になります。

>「内政干渉」自体が間違いだったとして、それも「貫くべき」か?と聞かれた場合は、また問題が変わってきますが、「貫くべき」というよりは「貫いて欲しい」というのが正直な感想です(前述)。

なぜ、「貫いて欲しい」かと思うのかといいますと、関わった以上このライフラインだけでも確保してもらいたいからです(アメリカにも日本にも)。

すでにファルージャでは、何万人もの難民が出ています。
これは、イラクに限らず、周辺の国に影響を及ぼす問題です。
治安が維持された後にライフラインが確保されていれば、(楽観的ですが)難民問題もある程度は緩和されるはずです。

「武装平和」
「アメリカ軍撤退後に治安が落ち着くまで待つ」
どちらにしても、血と命が流れます。

それ以外の平和的な解決策。
その方策でイラクの治安が平穏になったとしたら、中東に限らず21世紀以上も続いた(人類の)戦いの歴史への大きな試金石になると思います。
また、その解決策が出る事を切に願っています。

有効と思われる代案に関しては、さらに(汗)長くなるので、また別にエントリーします。
了解しました。
その時はコメントなり、トラックバックなりで感想を出しますね。
また、日本がアメリカを支持するか否かという問題はあえて取り上げませんでした。
イラクの国の治安維持を考えた場合、治安の維持が出来るなら、どちらでも良いという立場だからです。
その為、自分の話題が片手落ちになっている個所がある点をご了承下さい。
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by barry_lions | 2004-04-30 16:28 | Middle East


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