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2004年 07月 21日
フランスとイスラエル。
「在仏ユダヤ人早く移住を」…シャロン発言に仏で反発
 イスラエルのシャロン首相が、嫌がらせなどが相次ぐフランスのユダヤ教徒に対し、イスラエルへの移住を奨励する発言を行い、フランスで反発を呼ぶ騒ぎとなっている。
 シャロン首相はこのほど、エルサレムで開かれた会合で、「仏国では人口の約1割がイスラム教徒で、反イスラエル感情と宣伝工作により、反ユダヤ主義の温床になっている」とした上で「仏国内にいる同胞へ助言するとしたら、一刻も早くイスラエルに移住せよと言うだろう」と述べた。

イスラエル首相発言に仏が猛反発
 イスラエルのシャロン首相による「フランスは最も野蛮な反ユダヤ主義国家」との18日の発言がフランスで猛反発を招いている。仏外務省は「発言は容認できない」と態度を硬化。仏与党も「フランスに対する敵意の表明だ」と不快感をあらわにしている。
 シャロン氏はエルサレムでの集会で「フランスにいる兄弟たちに助言が一つある。できるだけ早くイスラエルに移りなさい。フランスからは絶対に、速やかに脱出しなければならない」と述べた。

フランス政府、シャロン首相の訪仏拒否 差別発言で
シャロン首相は18日、世界各地のユダヤ人はイスラエルに移住すべきだと従来の主張を展開した上で、フランス国内では特にユダヤ人差別と反ユダヤの暴力事件が相次いでいるため、フランス在住のユダヤ人は「早急に移住する必要がある」と発言した。
フランス外務省はこれにただちに猛反発。「全く受け入れられない」と首相発言を強く批判し、正式に説明を求めた。
イスラエルのパリ大使館はAP通信に対し、シャロン首相の発言は誤解されていると説明。大使館のレバ公使は、ユダヤ人がユダヤ人らしく生活するには、イスラエル移住が好ましいとする、シャロン首相のかねてからの持説を改めて展開したまでだと、話している。

フランス、イスラエル首相発言に強く反発
 シャロン首相発言は、在仏ユダヤ人への襲撃事件などが増加していることを受けてのことで、仏内務省の発表では、反ユダヤ主義関係の襲撃事件だけでも、今年上半期六カ月間だけで百三十五件起きている。これは昨年一年間の百二十七件を上回る数字だ。ユダヤ人墓地にカギ十字の落書きがされたり、ユダヤ礼拝堂のシナゴーグに火炎瓶が投げ込まれたり、ユダヤ人学校の生徒が襲撃される事件が続いている。
 今月九日には、フランス人女性が、ユダヤ人と誤認され、アラブ系の若者に襲撃されたとの被害届があったが、作り話だったという事件まで起きた。シラク大統領は十四日の革命記念日の大統領恩赦から、民族差別犯罪受刑者リストを除外し、民族主義的犯罪への取り締まりを強化している。
 人口の一割に相当するイスラム社会を抱えるフランスでは、イスラエル情勢の悪化とともに、六十万人いると言われる在仏ユダヤ人との緊張状態が続いている。しかし、仏メディアはフランスを差別国家として、脱出を呼びかけるシャロン首相発言は「お門違い」として、一斉に反発、シャロン首相の暴言撤回を要求する声もあがっている。

仏大統領:シャロン首相の訪仏 差し控えるよう要請
 今年2月にカツァブ・イスラエル大統領がフランスを訪問した際、シラク大統領は反ユダヤ主義と戦う姿勢を強調し、イスラエルとの関係改善の意向を表明。当時、ニッシム・ズビリ駐仏イスラエル大使はシャロン首相の早期訪仏の可能性に言及していた。
 仏イスラエル関係はシャロン政権のパレスチナ問題への対応をめぐり、ぎくしゃくしている。今年6月29日にはバルニエ仏外相がアラファト・パレスチナ自治政府議長をヨルダン川西岸ラマラに訪れ、同議長の排除を目指すシャロン政権の反発を招いた。

既に表面化していた、フランスとイスラエルの不仲がこんな形で、吹き出てくるとは思わなかった。
イスラエルに移ったところで、治安が格段に良くなるはずはなく、在仏ユダヤ人にとっては、シオニズム運動の促進としか捕らえられない発言だが、フランスにとっては屈辱的な発言だ。
フランスは正式に説明をシャロン首相に求めている。
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by barry_lions | 2004-07-21 14:53 | Middle East


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