カテゴリ:Cinema( 47 )
2004年 05月 24日
第57回カンヌ国際映画祭
パルムドールに、マイケル・ムーア監督の「華氏911」。これはともかく、
是枝裕和監督の「誰も知らない」に主演した新人俳優、柳楽優弥=やぎら・ゆうや=が史上最年少の14歳で男優賞を受賞した。
これにはかなりビックリ!です。
色々なサイトで「誰も知らない」とか言われているので、グーグルしてみました。

柳楽優弥くんのこと
STARDUST OFFICIAL SITE
う~ん、若い(汗!)。

ともあれ、おめでとうございます!
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by barry_lions | 2004-05-24 17:00 | Cinema
2004年 05月 17日
ドーン・オブ・ザ・デッド(Dawn of the Dead)
「死者が地上をあるく時、人間同士の殺しあいは無益だ」

アメリカはスクリーム辺りからか、ホラーブームである。
ゴースト・シップ」や「ゴシカ」を作成したホラー専門のダーク・キャッスル・エンターテイメント(Dark Castle Entertainment)などという製作会社もあったりする。

そんなわけで、本数が多く作られているのだが、(良いシナリオが無いのか、演出がチープなのかは分からないが、)良質な作品が少なかったりする。
そんな時はリメイクだ。

海外のホラー映画をリメイク(日本の「リング」を含む)したり、昔の作品をリメイクしたりと、ホラー映画のリメイクブームといっても良いのかもしれない。

大コケした「サイコ」やドビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」をリメイクした「テキサス・チェーンソー」などなどだ(どちらもエド・ゲインの事件をモチーフにしている)。

そして、いよいよホラー映画の最高傑作ともいわれるジョージ・A・ロメロのゾンビがリメイクされ、日本で公開された。
ドーン・オブ・ザ・デッド
これは、ご存知ロメロのゾンビ3部作の真中の作品のリメイクだ。

ゾンビ3部作
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド「NIGHT OF THE LIVINGDEAD」(夜)
ゾンビ「DAWN OF THE DEAD」(曙)
死霊のえじき「DAY OF THE DEAD」(日)

ナイト・オブ~はアイデア勝負、死霊のえじきはスプラッター勝負の感が否めないが、このゾンビはホラー映画の枠を越えて、映画という意味でも名作だと思う。
おぞましいゾンビに怖さを感じることもあるかもしれないが、それよりも人間の利己的な行動に恐怖する。そんな作品。
ゾンビに囲まれた状況においても、人間は僅かな資源と利己を求めて殺しあうのだ。
「死者が地上をあるく時、人間同士の殺しあいは無益だ」

さて、この前評判が意外と良い「ドーン・オブ・ザ・デッド」だが未見だ。
素早いゾンビというものには、目新しさが無いので、どんなアイデアで勝負するのか興味津々。
そして、前作のシニカルなメッセージをどう対処しているのか?
う~ん、気になる。
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by barry_lions | 2004-05-17 13:02 | Cinema
2004年 05月 05日
ぼくは怖くない(IO NON HO PAURA)
(ネタバレ少々有り)
新宿にあるテアトルタイムズスクエアでは、話題の問題作である「パッション」が公開された為に、それまで公開されていたイタリア映画の「ぼくは怖くない」が終了してしまいました。
しかしながら、その後、同じくテアトル系の銀座テアトルで期間限定で公開されていたので、見てきました。公式URL

ストーリーは、
両親と妹と暮らす10歳のミケーレはある日、廃屋の裏に不自然にふさがれた穴を偶然見つける。
「宝物がつまったほら穴かもしれない」とワクワクしながら中を覗くと、なんと鎖につながれた男の子が横たわっていた。
「あの子は誰?どうしてこんなところに閉じ込められているの?」この発見は幼いミケーレにとってあまりに恐ろしく、友達はおろか両親にも言えずにいた。

という展開から、美しい映像をバックに主人公のミケーレが謎を解明しながら進んでいくというものです。

物語に「あっ!と驚く展開」は無く、美しい草原や自然の映像の中で、少年が日常から非日常に変わる生活の中で自分を見失わずに成長をしていく、、、という感じです。
映像美は、それだけでこの映画を見る価値があるといっても過言では無いくらいの美しさで、主人公のミケーレは、少年とは思えないくらいの豊かな表情と演技で驚かせてくれます。

イタリアといえば南北での経済格差があり、主人公ミケーレが住むのは南イタリアの小さな村。
母親が「大人になったら、この村から出て行くのよ」とミケーレにつぶやく。
南イタリアは貧しい地域。
その中で、主人公の少年ミケーレは、仲間とぶつかったりもしながら、楽しく暮らしている。

対して、穴の中の彼は明らかに北の人間。
彼を取り巻く環境が分かってくると、その説明が無くとも察しがつく。

同い年の少年が二人。
貧しい少年と裕福な少年。
穴の外の少年に穴の中の少年。
この二人が本当に分かり合えた時に、物語は終わりを告げる。

言葉にしてしまうと、在り来たりの対比であり、在り来たりの展開。
経済格差の少ない日本人には分かり難いのか、ネット上の評価では、あまり触れられていない。

大人達には大人達の事情がある(その行為が許されるかどうかは別として)。
しかし子供にはそんな価値観や差別は関係なく、純粋に分かり合える。
そんな子供の気持ちをいつまでも持ち続けられたら、どんなに素敵だろう?と思った映画でした。

監督:ガブリエーレ・サルヴァトーレス
原作・脚本: ニコロ・アンマニーティ
出演:ジュゼッペ・クリスティアーノ
   マッティーア・ディ・ピエッロ
   アイタナ・サンチェス=ギヨン

参考URL
ぼくは怖くない goo映画情報
ぼくは怖くない@映画の森てんこ森
イタリア (Wikipedia)
イタリア

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試写会報告 I’m not scared (2004) 邦題 ぼくは怖くない映画・読書日記
映画「ぼくは怖くない」を観た常習女
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by barry_lions | 2004-05-05 03:57 | Cinema
2004年 04月 28日
エレファント(ELEPHANT)
ガス・ヴァン・サント監督がカンヌで史上初のパルムドール&監督賞両受賞した話題作「エレファント」。
これを昨日、強風の中見てきました。
そんな天気のおかげか、混んでいると噂されていたこの作品ですが、1時間前なのに整理券が1&2番。
ちょっとビックリでした。
公式HP

コロンバイン高校での銃乱射事件をモチーフに、普段の高校生の生活をそれぞれの視点で描いていく。
また何故、鬱積された気持ちが銃乱射までに繋がったのかにも触れている。

淡々としたいつもの日々。
非日常的な事件。
これを対極においた演出。
わざと手ブレのあるカメラでの長まわし、という手法もこの手の映画(ドラマ)では、最近の王道だ。
出演者、ほぼ全てが素人を採用してあり、たまにカメラ目線が入るのはご愛嬌。
また、スクリーンがシネマサイズでは無かったのだが、クレジットにHBOフィルムとあり、納得。
テレビ公開をも考えてのサイズだったわけね。

エンターテイメント的な部分を排除した時点で、評価が分かれるというのは、製作者の意図通りだろう。
同じ趣旨でエンターテイメント的な部分を排除しなかった映画といえば「ハイヤー・ラーニング」が思い浮かぶ。
いや、正直ジェニファー・コネリーが可愛かったというのが一番の印象だったりもするのだが、黒人と白人の対立、ネオナチの台頭と、群像劇が最後の銃乱射で一つになるというのは、エレファントとまったく同じ手法だ。

感想でいえば、焦点がボケしまった感のある「ハイヤー・ラーニング」よりも、今回の「エレファント」の方が見やすい映画だった。
重すぎるのでお薦めの映画とは言えないけど。

アメリカの本格的な銃規制は、ライフル協会なので横槍で一向に進まない。
でも、銃社会に警笛を鳴らしている人がアメリカにもいるということは覚えておきたい。

監督:ガス・ヴァン・サント Gus Van Sant
製作: ダニー・ウルフ Dany Wolf
製作総指揮: ダイアン・キートン Diane Keaton
ビル・ロビンソン Bill Robinson
脚本: ガス・ヴァン・サント Gus Van Sant
撮影: ハリス・サヴィデス Harris Savides
編集: ガス・ヴァン・サント Gus Van Sant
 
出演: ジョン・ロビンソン[俳優] John Robinson ジョン
アレックス・フロスト Alex Frost アレックス
エリック・デューレン Eric Deulen エリック
イライアス・マッコネル Elias McConnell イーライ
ジョーダン・テイラー Jordan Taylor ジョーダン
ティモシー・ボトムズ Timothy Bottoms ジョンの父
参照URL
goo映画
allcinema online

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映画のなかの人生…Vol.305「エレファント」★★映画のなかの人生、映画のような人生。
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by barry_lions | 2004-04-28 11:58 | Cinema
2004年 04月 20日
ブレッド&ローズ(Bread and Roses)
監督/ケン・ローチ(Ken Loach)
出演/ピラール・パディージャ(Pilar Padilla)・エルピディア・キャリロ(Elpidia Carrillo)・エイドリアン・ブロディ(Adrian Brody)・ジョージ・ロペス(George Lopez)・アロンソ・チャヴェス(Alonso Chavez)
公式HP

ケン・ローチが珍しくアメリカでロケを敢行した作品だ。
ストーリーは↓という感じ。
 ある夜、マヤは故郷メキシコの国境を越え、ロスに住む姉ローサの家に身を寄せる。オフィス街のビルでローサと同じ清掃の仕事を始めた彼女は、ある日、若いアメリカ人の労働組合活動家サムと運命的な出会いを果たす。熱心なサムは雇用者に対するゲリラ活動にマヤとローサを誘い、マヤはサムへの憧れと雇用者の不当な扱いに対する憤りから彼と行動を共にし、組合活動に傾倒していく。闘争の輪は次第に大きく広がって行くが、それは背中合わせの危険も大きくなっている事を意味していた。やがて貧しくも平穏な生活を望む姉との間に亀裂が生じ始め、遂にローサはマヤに衝撃的な事実を告白する。そして闘争は雇用者との最後の対決の時を迎える…。
アメリカでの撮影の為か、ケン・ローチらしからぬ部分も見え隠れするが、テーマはやはり労使問題。

今、アメリカではラティーノと呼ばれるマイノリティが増えつづけている。
# ラティーノとはメキシコを含む中南米出身で米国への移住者、ヒスパニックと同義語。
アメリカのTVドラマには必ず出てくるし、WWE(プロレス団体)ではスペイン語の放送が用意され、チャンピオンの一人がエディ・ゲレロ(ラティーノ)であったりもする。

ラティーノ~黒人を上回ったマイノリティ
↑のサイトを見ても分かるように、すでにアメリカ文化に根付いている。

しかしながら、この映画のマヤのように不法入国者の場合も多く、そのような場合は働き口が限られてくる。
この映画の場合は、清掃業。
彼らの賃金が最低賃金を下回る額しか支払われていない。雇用者が彼らの足元を見て、コストを押さえているからだ。
労働組合活動家サムと共にラティーノ達は立ち上がる。
当然、雇用者やビルの責任者達は、話を聞き入れず、戦いは難航する。
 「資本家による労働者の搾取」という言葉は、少なくとも今の日本ではひどくアナクロなものに聞こえてしまう。現代社会では法律や制度が労働者の雇用環境を守っているから、そうした諸制度によほど無知な経営者か、最初から不正を働こうとしている経営者でない限り、労働者の権利は最初から保護されているのが当たり前なのだ。これは欧米でも同じだろう。ところがこうした労働者の権利がまったく認められず、雇用者が低賃金の労働者を奴隷のようにこき使い、少しでも文句を言えば簡単にクビにしてしまう、19世紀さながらの「資本家による労働者の搾取」が続けられている世界がある。それは我々のすぐ近くに、目に見え手が届くところにあるが、それに気づくものはいない。
日本の経済を支えている人達は不法に入国した外国人労働者であるともいわれている。
彼らは、劣悪な環境の中で安い賃金で働いている。
国は彼らの締め出しを宣言しているが、実際にいなくなってしまうと困るので、本格的に重い腰は上げない。
マスコミは彼らが事件を起こすと、大きく取り上げて扇動的な記事を書くが、彼らが人権を求める運動を起こしても知らん振りだ。

数年前、温泉の利用を断られた外国人が、ホテルを訴えた判決が出た。
どれだけの人が知っているだろうか?
では、ハンセン病の人達を断った事件は?
マスコミ報道の差で認識にも格差が出ている。
(彼らは日本国籍を持っていたにもかかわらず断られて、その結果告訴したのだが、不法入国者への差別はもっと酷いだろう)

声を出せないで、働いている人はすぐそばにいる。
この国では、彼らの存在を否定しながら利用するが、声をあげても無視する。
声を出せたマヤ達の国の方が幸せなのかもしれない。


参照URL
ケン・ローチ新作映画 『ブレッド&ローズ』(Bread & Roses)~女性・マイノリティ・不安定労働者の権利をめざして~
ブレッド&ローズ(2000) -goo 映画
ブレッド&ローズ
有道 出人(あるどう でびと)のホームページへようこそ!
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by barry_lions | 2004-04-20 17:37 | Cinema
2004年 04月 19日
SWEET SIXTEEN
(少々ネタバレ有り)
試写会が当たっていたのに、仕事で行けなかったこの映画。
大雑把な感想を言ってしまえば、ケン・ローチ版の「トレインスポティング」である。

監督/ケン・ローチ(Ken Loach)
出演/マーティン・コムストン(Martin Compston)・ピンボール ウィリアム・ルアン(William Ruane)・シャンテル アンマリー・フルトン(Annmarie Fulton)・スーザン ミシェル・アバークロンビー(Michelle Abercromby)

ストーリーは
ケン・ローチの新作『SWEET SIXTEEN』に描かれるのは、主人公の少年リアムが16歳の誕生日を迎えるまでの2ヶ月あまりの物語である。
リアムには少年ながらの考えの甘さがある。
家族。
学校。
社会。
この年代の子供を助けるべき全てが、リアムを追い詰める。
世の中が機能していないのか、リアムがナイーブすぎるのか、結末はケン・ローチ特有の救われない終わり方で映画は幕を閉じる。
こうした展開をサッチャリズムに対する痛烈な皮肉と見る向きもあるだろう。かつてサッチャー政権は、企業の合理化や自助努力を強く奨励した。ピザの宅配システムを改革し、パソコンで顧客管理を始めるリアムは、まさにその忠実な実践者だといえる。しかしこのドラマは皮肉の次元を遥かに越えている。イギリスではサッチャリズムによって消費社会が拡大し、その裏ではドラッグの市場も拡大した。ビッグ・ジェイはそんな裏の市場を代表しているが、リアムはその裏の市場を限りなく表に近いものに変えようとしているのだ。
サッチャー政権の「痛みの伴う改革」という手術は、イギリスの経済を活性化させ、そして上昇させた。
しかし、その「痛み」とは、麻酔を打たずにメスを入れることに似ており、切られた個所の悲鳴は、ニュースそして映画などで十分伝わってくる痛さだった。
ローチの代表作である『ケス』とこの映画は、どちらも15歳の少年を主人公にし、彼らはともに社会によって未来を奪われているが、その社会には大きく違うところがある。『ケス』では、タカの飼育が物語る少年の豊かな個性や知恵は、人間を画一化するような階級や社会制度のなかで見過ごされ、押しつぶされていく。これに対してリアムもまた、弱者を冷酷に切り捨てる社会のなかで、逆境に立たされているが、彼を取り巻く自由市場は、最低限の秩序の維持を刑罰に委ね、社会に最大限の放任状態を生み出そうとする。そこには、彼のように頭の切れる若者が、その能力の使い方を一歩間違えると、どこまでも深みにはまっていく恐ろしさがあるのだ。
アメリカ的資本主義がイギリスに浸透するのと同時進行で、アメリカと同じくドラッグ社会も繁栄していく。
リアムは16歳になる直前に、そんな社会の中で人生の大きな選択をしなければならなかった。

この映画のラストシーン。
彼は浜辺を歩き、姉と電話で会話する。
姉は母親を見切りったという点においては、リアムとまったく対極に位置するが、リアムを一番心配してくれていた人物でもある。

浜辺を歩いているリアムを見ていると、思わず「罪と罰」の第1部の最後を思い出した。
 しかしそれは新しい歴史の始まりである。一人の人間が次第に更新されていく歴史、次第に生まれ変わっていく歴史、つまり一つの世界から別の世界へと次第に移って行く歴史が始まる。新しい、それまでまったく知らなかった現実との出会いの歴史である。それは新しい物語のテーマとなるであろう。しかし私たちの物語ここで終わった。(「罪と罰」第2部の最後より)

参照URL
『SWEET SIXTEEN』
ケン・ローチ監督『SWEET SIXTEEN』/cmf
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by barry_lions | 2004-04-19 14:43 | Cinema
2004年 04月 10日
きょうのできごと a day on the planet
テアトル新宿で「きょうのできごと a day on the planet」を観てきました。

監督/行定勲
出演/妻夫木聡・田中麗奈・伊藤歩・柏原収史・三浦誠己・石野敦士・松尾敏伸・池脇千鶴・山本太郎・北村一輝

大まかなストーリーは↓を参照して下さい。
goo映画
シネこみ

メールマガジンでは、混みあっているとのことだったので、早めに行ったのに、ガラガラでした。
監督やキャストを考えるともう少し混んでいても良いかと。

さて感想ですが、群像劇を時間軸をズラしたりしながら描いていき、飽きさせることはなく2時間がすぎていく。
が、それ以上に訴えてくるものが無い。

若々しさの純粋さと繊細さ。客観的に見ると馬鹿馬鹿しい出来事でも、傷ついたり喜んだりしてしまう無邪気さ。
そんな若者の出来事をコミカルに描いているのは、とても好感が持てるだけにもったいない。

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映画のなかの人生…Vol.301「きょうのできごと」★★★映画のなかの人生、映画のような人生。
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by barry_lions | 2004-04-10 15:22 | Cinema


    


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