2005年 01月 16日
再会はいきなりの場外戦だった。
天龍が全日離脱した一年後、川田は黒と黄色のコスチュームに身を包んだ。 そして、天龍のファイトスタイルを踏襲したのは、必然の流れだった。 全日離脱を共にした冬木は、ブレイク後、天龍と袂を分かつことになる。 ガンで亡くなる直前、見舞いに来た天龍を、身体の動かない冬木は見送ろうとした。 その冬木の引退試合は、ノアのマットで、急遽決まり決行された。 冬木に関係する多くの来客の中、天龍はリングに上がる事は無かった。 が、その天龍をノアの会場にエスコートしたのは、当時王者であった小川良成だった。 これらのレスラーと天龍の係わり合いが深いという事実は、リング内では見る事が出来、リング外の話は伝え聞くこと出来た。 その彼らよりも、天龍三沢間という師弟関係は深いといわれている。 リング内外において、それらを確認出来るとしたら、プロレス版ベルリンの壁の崩壊と言われた新日のドーム大会での天龍三沢組出陣くらいだろう。 ともあれ、15年の時間を経て、二人はリング上にて再会した。 激しい攻防の中、二人の仲の良さを感じてしまう部分もあり、物足りないというのが正直な感想だ。 若手で売り出し中の(三沢のパートナー)力皇は、二人のベテランに翻弄されまくりだった。 目立ったのは越中。 この日の彼の活躍は、絶頂期だった平成維震軍を思い出させるものだった。 それでも、この日の激闘は、三沢の胸に残った蚯蚓腫れ(みみずばれ)と力皇の額に刻まれたシューズの紐の痕が物語っている。 言うまでも無く、前者は天龍の水平チョップであり、後者は天龍のステップキック(顔面蹴り)だ。 さて、二人の挨拶はこれくらいで終わりにしてもらいたい。 それぞれに各々のドラマがあり、その二つを浮き彫りにしながらファンと共感して、試合を作っていくのがプロレスの魅力だ。 次回、対峙する時は、意地と誇りが交錯するプロレスを見せて欲しい。
by barry_lions
| 2005-01-16 05:34
| Battle
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