2005年 05月 25日
先日、スカパーで鑑賞。
第55回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の感動ドラマ。実在のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの実体験を綴った回想録を基に、戦火を奇跡的に生き延びたピアニストとその生還に関わった人々の姿を、過剰な演出を抑え事実に基づき静かに力強く描く。自身もゲットーで過ごした過酷な体験を持つロマン・ポランスキー監督渾身の一作。この時代、ポーランドに築かれた壁によって、ユダヤ人はもちろんポーランド人も財産や土地、そして自由を没収された。 パレスチナの分離壁。 アパルトヘイトを思い出させるこの壁だが、実際にはこのゲットー等の迫害に近いのかもしれない。 収容所だけではなく、歴史上迫害を受け続けていたことが、(イスラエル在住の)ユダヤ人の免罪符になるのか?というのが、中東問題の大きなポイントだ。 さて、関連する話題として ドイツ:敗戦60年 ポーランド追放のドイツ人「没収財産、返還を」 米で集団提訴へ というのが、最近ニュースになっていた。 基金メンバーは約1000人で、影響力はそれほど大きくない。しかし昨夏、財産返還訴訟を欧州人権裁判所(仏ストラスブール)に起こす動きを見せたことにポーランドが猛反発。下院が、解決済みのはずだった戦後賠償をドイツに改めて求める決議を行うなど、両国関係は悪化し始めている。在米ユダヤ人を巻き込んだ大規模訴訟になれば外交問題に発展する可能性もある。「ユダヤ人陰謀説」というのが、当たり前のように言われるが、実際のところ、イスラエルの国政を見るまでも無く、彼らが一つの意見でまとまるということは、考えられない。 この基金メンバーと呼応している在米ユダヤ人が、どのようなグループかが分からないが(調べれば分かるのだろうが)、在米ユダヤ人の中には、アメリカこそが約束の地だと発言しているグループや、イスラエルのユダヤ人を快く思っていないグループがいたりするので、このようなグループが存在しても不思議では無い。 また、人権運動の際、黒人解放運動にもユダヤ人が参加していたことを考えると、自然な流れなのだろうか? ともあれ、ユダヤ人といっても、画一的に判断は出来ないということであり、それは、この映画にも出てくる。 ゲットーの中でも、ドイツ兵を買収して、(ある程度)裕福な生活を送る人々。 ポーランドに見切りをつけて、アメリカに移住する人々。 戦場のピアニスト -- 映画 「 戦場のピアニスト 」の詳細情報 ↑にある評価の中には、上記のように生き延びた人々の宣伝でしか無いという批判もあるが、身の危険があっても自分の生活を捨て、新しい国で生活を始めるほどの財産なんて、ほとんどの人にないだろう。 まとまりが無くなってしまったが、観たということで、記しておこう。 ちなみに、この手のユダヤ人迫害をテーマにした映画は沢山あるが、「マイ・リトル・ガーデン」(原作「「壁のむこうの街」)が一番好きな映画だ。 「シンドラーのリスト」や「ライフ・イズ・ビューティフル」などよりも、評価されて良いと思うんだけどなぁ~。 参照URL。 戦場のピアニスト -- 映画 「 戦場のピアニスト 」の詳細情報「allcinema ONLINE 映画データベース」 ドイツ:敗戦60年 ポーランド追放のドイツ人「没収財産、返還を」 米で集団提訴へ
by barry_lions
| 2005-05-25 02:54
| Cinema
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